伝統的な樹木葬

遺体を自然に還すという考え方

樹木葬というのは、墓石を建てずに樹木を墓標として用いる埋葬方法のことです。

従来までの、墓地に墓石を建てて、その中に遺骨を収めるという埋葬方法ではなく、樹木葬を選ぶ人が最近では増えています。

現在国内の霊園などで行われている樹木葬は、墓標として用いるための樹木を植えた上で遺骨を収めるのが主流です。しかし、伝統的な樹木葬の場合には、樹木葬のために樹木を植えるということはしません。

既に立っている樹木を墓標として用いるのが伝統的な樹木葬の埋葬方法です。これは人が亡くなったら、遺体を自然に還すという考え方が根底にあります。

そのため、遺骨を骨壷などに入れた状態ではなく、そのまま地中に埋めるというやり方を採ることが多いです。

ただし、樹木葬は火葬や土葬などと比べると、それほど歴史は長くありません。日本では1999年に岩手県で行われたのが初めてです。

諸外国においても、樹木葬が行われるようになってからまだ30年程度しか経っていない国や地域が多いです。

国によって違いが大きい

樹木葬と一口で言っても、国や地域によって具体的な埋葬方法はだいぶ違いがあります。

これは、国による法律の違いによるものもあれば、慣習や歴史、地理的条件などによる違いも大きいと言えるでしょう。

たとえば日本では、お寺などに併設された墓地にお墓を建てるやり方が一般的だったことから、樹木葬の場合には霊園を利用するケースがほとんどです。

これに対して、スイスでは森などに生えている天然の樹木の根本に遺体を埋葬するという方法を採っています。その場所は生前にあらかじめ確保しておくという仕組みです。

また、イギリスでは土葬により遺体を葬り、その場所に新たに樹木を植えるというやり方の樹木葬を行っています。どちらかと言えば伝統的な樹木葬に近い埋葬方法です。

アメリカでは生物保護区の中に墓地を作って樹木葬を行っています。そうすることで、自然を保護する狙いもあるようです。

防腐剤などを使用するときにも、天然素材のものを使用し、できる限り自然に還すような工夫が凝らされています。

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